2005年 11月 06日
その向こうに見えるもの |
スコットランドに向かって北上する電車の窓から重くたれ込める雲と鮮やかなブルーの青空が見えた。何もない、荒涼とした丘陵地の上にひたすら広がる雲の圧倒的な存在感。何が違うのかはわからないけど、イングランドの空とは雲の密度が違うように見える。
街の色もイングランドとは違う。それは建物の色。ブリテン島の南の方に広がるイングランドは土壌が比較的豊かなせいか建材にはレンガが使われていることが多いので、街全体が茶色っぽく見える。対してスコットランドは灰色。家々の壁は石を組んだもの。年季が入るとより重々しい感じになる。
写真は英国王室が迎賓館として今も使っているという、瀟洒なHolyroodhouse宮殿の隣に残る廃墟の窓。教会だったんかな?昔はステンドグラスがはまっていたと思われる、壁一面に広がる大きな窓からはスコットランドの空が見える。床も天井もなく、朽ちるままになっているように見える廃墟と美しく整備された宮殿との対比。象徴的だ。
重苦しい風景ほど、光が射して青空が見えてくると美しく際立つのかも。
by risingsun401
| 2005-11-06 00:29
| イギリスのおもひで